前のページ:文字の読み方
アルファベ
フランス語でアルファベットのことを「アルファベ(alphabet)」といいます。文字の形や並びは英語と同じですが、読み方が異なります。発音について詳しくはあとで学びますので、ここでは文字が読めるようになれば十分です。
- A a
- 〔ア〕母音字です。[a]音と[α]音を表します(後述)。但し、半母音化すると別の音になります(後述)。
- B b
- 〔ベ〕子音字です。[b]音を表します。
- C c
- 〔セ〕子音字です。a・o・uの前で[k]音となり、それ以外の前で[s]音となります。セディーユをつけることがあります(後述)。
- D d
- 〔デ〕子音字です。基本的に[d]音を表しますが、リエゾンの際には[t]音が現れます(後述)。
- E e
- 〔ウ〕母音字です。単独では概ね曖昧母音ないし無音となります(後述)。アクサン記号をつけると活躍します(後述)。また、鼻母音化すると別の音になります(後述)。
- F f
- 〔エフ〕子音字です。基本的に[f]音を表しますが、稀に[v]音を表します(例:neuf heures〔ヌヴル〕)。
- G g
- 〔ジェ〕子音字です。a・o・uの前で[g]音となり、それ以外の前で[з]音となります。
- H h
- 〔アシュ〕子音字です。単独で現れた場合は黙字となります(発音しません)。複合子音でも使用します(後述)。
- I i
- 〔イ〕母音字です。基本的に[i]音を表しますが、鼻母音化すると別の音になります(後述)。また、半母音化しても別の音になります(後述)。
- J j
- 〔ジ〕子音字です。[з]音を表します(後述)。ラテン語やドイツ語のように半母音[j]として使用することはありません。
- K k
- 〔カ〕子音字です。[k]音を表します。外来語(例:week-end)や固有名詞(例:kir)にしか使用しません。
- L l
- 〔エル〕子音字です。基本的には[l]音を表しますが、半母音化して[j]音を表すことも少なくありません(後述)。
- M m
- 〔エム〕子音字です。基本的には[m]音を表しますが、鼻母音化の記号(無音)として機能することもあります(後述)。
- N n
- 〔エヌ〕子音字です。基本的には[n]音を表しますが、鼻母音化の記号(無音)として機能することも少なくありません(後述)。
- O o
- 〔オ〕母音字です。基本的には[o]音と[っ]音を表しますが、半母音化すると別の音になります(後述)。
- P p
- 〔ペ〕子音字です。[p]音を表します。「-pt-」という綴りになる場合には、黙字になることがあります(例:compte、compter、sculpter等。但し、accepter、acceptable等では[p]と発音する)。
- Q q
- 〔キュ〕子音字です。[k]音を表します。「qu-」という綴りになる場合には、quで[k]音を表します。
- R r
- 〔エル〕子音字です。英語の巻舌の「ル」とは大幅に異なります。フランス語では咽喉の方から出す音です。実際の音を聞いて真似してみてください。
- S s
- 〔エス〕子音字です。基本的には[s]音を表しますが、[z]音にもなります。
- T t
- 〔テ〕子音字です。[t]音を表します。
- U u
- 〔ユ〕母音字です。基本的には[y]音を表しますが、鼻母音化すると別の音になります(後述)。
- V v
- 〔ヴェ〕子音字です。[v]音を表します。
- W w
- 〔ドゥブルヴェ〕子音字です。二重のV(VV)という意味です。外来語と固有名詞にしか使用しません。外来語について使用sる場合には、ドイツ語風に[v]と発音する場合(例:wagon、Wagner)と、英語風に[w]と発音する場合(例:week-end、tramway、walkman、warrant)の両方があります。固有名詞についても、[v]音になるもの(例:wisigothique)と[w]音になるもの(例:Wallonie、Wallis-et-Futuna)がありますので、個別に覚えていくしかありません。
- X x
- 〔イクス〕子音字です。[ks][s][gz][z]のいずれかの音を表します。英語やドイツ語ではあまり使いませんが、フランス語では複数を表す場合によく出てきます(後述)。
- Y y
- 〔イグレック〕母音字です。ギリシャのイという意味です。音価はIと同じです。
- Z z
- 〔ゼッド〕子音字です。[z]音を表します。
|