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能動態直説法未完了時制の活用
未完了時制は、過去の事象について、それが生起している間の一時点に着目して述べるための時制です。この点、過去の事象について述べてはいても、その事象のプロセス全体に着目する完了時制と異なります。 プロセス全体に着目する場合には、当然そのプロセスが完了したことも視野に入ってくるわけで、そこから「完了時制」という呼ばれ方をされています。これに対し、未完了時制では、そのプロセスが完了したかどうかというのは視野に入ってきません(実際、プロセスが完了していなくても一向に構いません)。このようなことから、「未完了時制」という呼ばれ方をされています。 日本では「半過去」「線過去」などとも呼ばれますが、ここでは、ラテン語以来の伝統を汲んだフランス語の原語「アンパルフェ(imparfait)」を尊重して未完了時制と呼んでおきます。この呼称が最も分かりやすいと思いますし、他の言語を学ぶときに最も応用が利きます。 特に未完了時制を「線過去」と呼ぶのは、誤解を招くのでやめたほうがよいでしょう。プロセス全体に着目しているという観点からすれば、むしろ完了時制のほうが「線過去」といえますし、過去の一点に着目しているという観点からすれば、むしろ未完了時制のほうが「点過去」といえます。 未完了時制の活用は難しくありません。原則として、能動態直説法現在時制一人称複数形の語幹(「-ons」を除いたもの)に、以下の活用語尾をつければできます。但し、「être」については例外的な活用をします(語幹が例外的となります。活用語尾は同じです)。
| 単数 | 複数 |
一人称 | -ais | -ions |
二人称 | -ais | -iez |
三人称 | -ait | -aient |
それでは、具体的に見ていきましょう。
- 最重要不規則動詞の活用
- être
- avoir
- aller
- venir
- vouloir
- pouvoir
- savoir
- devoir
- faire
- dire
- prendre
- 第一群規則活用:不定形の末尾がとなる動詞は、「aller」を除き、すべてこの活用をします。
- 第二群規則活用
- その他の不規則活用
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