前のページ:prendreの能動態直説法未来時制の活用
能動態直説法完了時制の活用
完了時制は、現在から見た完了(現在完了)を表すのが本来の用法ですが、今日では過去をも表現するようになりました。もっとも、日本語でも現在完了と過去を明確に区別するわけではないので(ともに助動詞「~た(だ)」で表す)、この点よく似ています。完了時制は、いわゆる複合時制の一つであり、フランス語では「複合過去(passé composé)」といわれます。複合時制とは、助動詞と過去分詞を組み合わせることにより表される時制です。 完了時制は、助動詞「être」または「avoir」の能動態直説法現在時制の定動詞と当該動詞の過去分詞により構成されます。 助動詞として「être」を使用するか「avoir」を使用するかは、以下のように区別します。 - 「être」を助動詞として要求する動詞は、以下のものです。
- 以下の動詞とその派生語。
- aller(行く)
- venir(来る)
- entrer(入る)
- sortir(出る)
- partir(出発する)
- arriver(到着する)
- accourir(駆けつける)
- apparaître(現れる)
- monter(登る)
- descendre(下りる)
- naître(生まれる)
- éclore(孵る)
- mourir(死ぬ)
- décéder(逝去する)
- rester(留まる)
- retourner(戻る)
- tomber(倒れる、落ちる)
- passer(通る)
- すべての代名動詞(再帰動詞):再帰代名詞をとる動詞。
- 上記以外のすべての動詞は、「avoir」を助動詞として要求します。
また、過去分詞が性・数により変化するかどうかは、以下のように区別する。 - 助動詞に「être」をとる場合には、常に過去分詞は性・数により変化する(この場合、性・数は主語に一致する)。
- 助動詞に「avoir」をとる場合には、次のように区別する。
- 直接目的語(対格補語)が動詞よりも前にある場合(人称代名詞、関係文、強調構文、疑問文、感嘆文)には、過去分詞は性・数により変化する(この場合、性・数は直接目的語に一致する)。
- 直接目的語が動詞よりも後にある場合には、過去分詞は不変である。
それでは、具体的に見ていきましょう。
- 最重要不規則動詞の活用
- être
- avoir
- aller
- venir
- vouloir
- pouvoir
- savoir
- devoir
- faire
- dire
- prendre
- 第一群規則活用(助動詞がêtreの場合)
- 第一群規則活用(助動詞がavoirの場合)
- 第二群規則活用
- その他の不規則活用
|